ソコココウボウ

日記

また遊びに行きます

2025/9/20

先週末、ナガノアニエラフェスタ2025 Day2*へ行ってきた。

* 株式会社アニエラ様が主催するアニソン中心の野外フェス。以下、過去回も含め「アニエラ」と表記。

好きなアーティストさんのパフォーマンスを観られた。新たな一目惚れもできた。「最高!」と言いながら帰路についた。楽しかった。嬉しかった。ありがとうございました。

ここまでが、あれこれと書く前に外へ出しておきたい言葉たち。


個人的な儀式として、昨年のアニエラに参加した日-あの事件があった日の日記を読み返した。DIALOGUE+さんのパフォーマンスを楽しんだ話から始まり、会場の空気が変わっていく様子、退場時に聞こえてきた会話、それらを日記にする動機などが書かれていた。少しだけ整えて一部を転記する。

“DIALOGUE+さんのパフォーマンスが終わってPHANTOMステージに移動しようとした際、通路が封鎖されていた。よくよく見ると、物販エリアあたりがシートで目隠しされている。この時はPHANTOMステージでDJシーザーさんがプレイしていたり、封鎖されている通路を挟んでさながら織姫と彦星のごとくオタ芸を打っている人がいたりして、まだ参加者がそこまで状況を飲み込めていなかった。私も「体調不良の方でも出たんだろうか」くらいの気持ちで一度TEMPESTステージに戻った。

雲行きが怪しくなっていったのはi☆Risさんのパートが終わる頃。慌ただしい様子のスタッフさんを横目にステージ間の通路まで抜け出た私は、そこにしばらく留まることになった。周囲の会話から察するに、どうやら刺傷事件があったらしい。Xで調べてみると、ニュース速報にもしっかり載っている。気がつけば、タイムラインも周囲も先行きを気にする人で溢れかえっていた。

しばらく経つと、通路からTEMPESTステージへ移動して欲しいとの案内があり、その後まもなくイベントの中止がアナウンスされた。「えぇーーーっ」とどよめく会場。それでも、その時までの感謝を伝える拍手が響いた。”


ここで視点を戻して、今年のメモからも抜粋。

“白玖ウタノさんのパフォーマンスを観た。予習していた時にも感じたことだけど、歌声だけでなく、観客に点火するお姿も含めてとにかくカッコいい。バーチャルな身体やパフォーマンスって今まであまり馴染みが無かったんだけど、バーチャルからリアル(それとも前者もまた一つのリアルなのか)へ向けられたものもここまで確かに届くのだな~、と感動した。

「未来証明」と「主人公になれるはずのストーリー」でのコーレスには、ウタノさんのカリスマ性と、彼女をまだまだ高みへ押し上げていこうとするファンの方々の熱量を感じた。”

“お昼。信州牛のチーズバーガーをいただく。食べ応えのあるお肉で美味しかった。アニエラとアコスタ!が毎年重なっているので、広場でご飯を食べているとコスプレイヤーさんをたくさんお見かけしてハッピーになる。”

“16:00頃、峯田茉優さんのパフォーマンスを観るためにPHANTOMステージへ再入場。ずっと生で聴きたかった"WHO ARE ME?"を聴けた。念願叶ったり......。

MCでは全員今日だけ信州人になって欲しいというディレクションを受け、峯田さんの「ただいまー!!」に「「「おかえりー!!」」」と返せたのが嬉しかった。

今年は新しいリリースもあるとのこと! 改めて追いかけていきたい~。”


「思い思いの好き」と一体感のどちらもが、アニエラの空気には溶け込んでいる気がする。だから居心地が良い。それぞれの輝き方を究めるアーティストさんがいて、彼らを追いかけるたくさんの人がいて、ハイタッチで見送ってくれるスタッフさんがいる。美味しいご当地ご飯もある。様々な人に持ち寄られた目的と愛が交わって、まとまりのある混沌と熱を生む場所。

そんな場所を目にしている間は、全身を使って表される「好き」と、人間がそれらに呼応できることへの希望を感じられる。

去年の一件を知ってもなお、このように書いて良いものだろうか? 迷いはある。あの日あの場には攻撃の意思を持った人と傷つけられた人が確かにいたわけで、その事実を忘れたいわけじゃない。それに私がたまたま遭遇していないだけで、「思い思い」が起こしている摩擦や事故はきっと他にもあるでしょう。

ただし、それらを念頭に置いたとしても、私が勝手に抱いている希望は私にとっての本当なのだ。私の「好き」はまず私を充たしてくれるものだけど、私が何か/誰かを遠慮なく好きでいるためには、周りの人にもできるだけ好きに好きでいて欲しい。でも、その間にあるはずのつながりも信じたい。大前提になる倫理は点検しつつ。この欲張りを叶えてくれる場所の一つがアニエラだった。だからこそ、今年の、「ナガノアニエラフェスタ2025」の開催には感謝してもしきれない。

取り急ぎのお礼は別の連絡先からアンケートへお送りしたのですが、あふれた分があったのでここに残しておきます。去年、クラファンという祈りの向け先をくださってありがとうございました。今年、お祀りを続けてくださってありがとうございました。来年、また遊びに行きます。